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2011年11月21日

正しい日本語とは・・?

  
ことばの変化・・・ (前回の記事と関連しているかもしれません)

日頃、使われている言葉は時代とともに変化しているものがあります。
悲しいことは、間違った用法がそのまま蔓延り(はびこり)、それが正しい言葉と認識されてしまうこと。

たとえば、「返事」という言葉。 正しいのは「お返事」なのか、それとも「ご返事」なのか・・?

文法的に正しいのは「ご返事」。それは「返事」ということばが漢語だからです。
漢語の場合は、「ご」をつけるのが定説。

しかし、ある調査によれば「お返事」を使っている比率は50%以上だといいます。

では国語学者は、これについてなんといっているかといえば、これだけ世の中に広まっていると、けっして間違えだとはいえない、などと言い始めます・・(泣)

現在使われているある言葉の中には(どんな言葉だか忘れてしまいました)、100年前とは間逆の意味で使われているものがあるそうです。

つまり、間違っていても、それが蔓延してしまえば「正」となってしまうのです。
これはある意味、美しいとされる日本語の崩壊につながっていくのではないかと懸念します。



昨今すごくに気になっていることは、敬語として謙譲語が尊敬語の代替として使われている場面に多く出くわすことです。

ご存知のように日本語には敬語として丁寧語、尊敬語そして謙譲語が存在します。
とくに謙譲語は日本語ならではの特有なことばです。

尊敬語は、相手を敬い自分の立ち位置より上げることで敬意を表したことば。
それに対して謙譲語は、へりくだることで自分の立ち位置を下げ、相対的に相手の立ち位置を上げることで敬意を表したことばです。

使い方としてはやはり謙譲語のほうが高度だと感じます。

しかし、ただ単に丁寧な語彙(ごい)だからと安易に謙譲語を使っている場合が非常に多いのではないかと察しています。(ここ数年来、非常に多くなったように感じます)

とくに耳にするのが「させていただきます」。実はこの言葉を使う場合には一定の条件が伴います。

 ・相手に許可をもらった上で行なう行為であること。(許可を受けることが前提となっている場合を含む)
 ・それによって何かしら恩恵を受ける場合。


使い方としてはこうです。

「すみません、ここにあるAさんのハサミ、使ってもよろしいでしょうか?」
「いいですよ!」
「ありがとうございます。では使わせていただきます。」


でも実際には、悲しいかな、これらのことはお構いなし。自由翻弄に使われているように思えてなりません。


たぶん、ここ十数年くらいでしょうか・・・??
自己啓発本やセミナーなどの影響により、このような現象が生じてきたのは。。

ことばの歴史は百年、千年単位の歴史あるものです。それをたかが己が生きてきた数十年の価値観だけで物事を判断し壊してしまう・・・とても悲しいことのように感じます。

「人材」のことを「人財」などと言い換えてみたり・・・(歴史の重みを感じてほしいな)
そう簡単に歴史のある事柄を変えてほしくないなと切に願います。


これらは自戒の意味でも記録として留めておきたいと考えました。



※関連記事 『締め切らせていただきます???』 ⇒ 
※参考になる文献 ⇒  
  

Posted by EMG at 23:58日々について