保険販促委員会 Ver.どすごいブログ › 2013年07月12日
2013年07月12日
婚外子の相続
先般、最高裁の大法廷で弁論が行われた婚外子の相続問題。
結婚していない男女間に生まれた婚外子の相続分を、法律婚の子の半分とする
民法の規定の合憲性が争われた問題。 ★
(法律婚の子を「摘出子」というのに対し、婚外子を「非摘出子」と言います)
新聞では相続の割合とその具体的な金額が示されていました。
しかし、その割合や金額の計算方法など、きっと分からない人がほとんどだろうなと考え、
その根拠をプロフェッショナルの立場として解説したいと思います。
遺産総額が1000万円とした場合・・・
まず、遺族である妻と子の相続割合が、妻1/2 に対し、子が1/2 となります。
計算式は、
妻 : 1000万円 × 1/2 = 500万円 となり、まず妻の金額が確定します。
ついで、子の相続分です。
子 : 1000万円 × 1/2 = 500万円 となります。
この500万円を子ども全員で分けていきます。
法律婚の子を、ここでは(A)、(B)とし、婚外子を(C)とします。
今回の婚外子である(C)が、法律婚の子(A)、(B) の1/2となる規定に則った場合、
(A)、(B)、(C)のそれぞれの相続割合は、2 : 2 : 1 となります。
よって、
(A)の相続分は、500万円 × 2/5 = 200万円
(B)の相続分は、500万円 × 2/5 = 200万円
(C)の相続分は、500万円 × 1/5 = 100万円
計算式はこのようになり、新聞記事の図となります。
ご理解いただけましたでしょうか?
出展:中日新聞